攻め柱は大迫、守り柱は吉田。サムライブルーを引っ張るふたりの剣士 (3ページ目)
「緊張してましたし、ホテルの部屋でもひとりの時間が多く、いろいろ考えました。だけど試合前に麻也くんがポジティブな言葉をかけてくれたので、あとは自分のやるべきことを後悔がないようにやるだけでした」
「普段の1.5倍くらいの力でやれ」とハッパをかけられた山根は、吉田の言葉に応えるように躍動し、ライバル撃破の立役者となっている。
2010年にデビューして以降、日本の最終ラインに君臨し続ける吉田は、この韓国戦で代表キャップは105を数えた。これは歴代8位の記録で、センターバックの選手としては井原正巳(122)、中澤佑二(110)に次ぐものだ。
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偉大なる先達に肩を並べようとしている吉田の経験値の高さは、若手の台頭が目立つ森保ジャパンにとって不可欠なものだ。
「いい試合ができたけど、3点目、4点目をもっと早い時間に決めてゲームを決めきるのも大事。(前回の)メキシコ戦では決めきれずに流れを持っていかれたので、そういうところを突き詰めないといけない」
勝利に安堵するだけでなく、勝利のなかに課題も見出す。勝って兜(かぶと)の緒を締めるキャプテンが、カタールへの道のりを力強く牽引していくはずだ。
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