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大谷秀和と長谷部誠。「同じ選手は必要ない」という日本代表の宿命 (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 藤田真郷●写真 photo by Fujita Masato

「できれば、代表でプレーしたかったよ」

 ガビはその心境を語っている。

「スタイル云々の問題ではなかったと思う。自分はどんなスタイルにも適応できる選手で。シンプルに、同じ世代に優れたMFたちがいて、彼らはすでにグループを作り、そこに入るのは難しかった。結果も残していたしね。でも自分はアトレティコというチームの主将として最高の結果を叩き出すため、すべてを捧げてきた。それに後悔はない」

 その証言は、大谷の信条とも重なるかもしれない。

 大谷は、ボランチとしてJリーグで比類のない働きを示してきた。1本のパス、立ち位置にもメッセージがあって、周りの選手の才能を開花させている。柏からは酒井宏樹、伊東純也、中山雄太など世界に飛躍した選手が少なくない。2019年シーズンには、チームがJ2で不振を極めた時、先発に復帰した大谷が瞬く間にチームを束ね、急浮上させ、昇格に導いた。

 2020年シーズンも大谷はJ1で21試合に先発出場している。誰よりもキャプテンマークが似合う男だ。

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