2020.11.17

久保建英の日本代表での最適
ポジションを探る。ダビド・シルバ型?

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 日本サッカー協会●写真 photo by JFA

 自分の居場所を見出し、攻撃を創り出す能力は出色だ。

「久保は同じ左利きのダビド・シルバ(レアル・ソシエダ、スペイン代表として数々のタイトルをもたらした攻撃的MF)にプレーキャラクターが似ている。ライン間での動きに優れ、トップスピードでボールを運べる。今は成長の段階で、私は彼のプレーに満足しているよ」

 そう分析しているのは、ビジャレアルのウナイ・エメリ監督だが、パナマ戦のプレーはまさにその一端だった。前線でコンビネーションを使い、攻撃の渦を作り出す現代的なトップ下と言えるか。

 実はレアル・マドリードのジネディーヌ・ジダン監督も、久保をクロアチア代表の攻撃的MFルカ・モドリッチのバックアッパーとして考えていると言われる。サイドアタッカーにはむしろ単純な走力やインテンシティを要求。久保はプレーセンスを生かせる前線と中盤の間が最適ということか。

◆「スペインの名伯楽がパナマ戦を分析」>>

 もっとも、久保はチームが与えたシステムの中で答えを導き出し、確実に適応できる。高い位置で味方がボールを持つことができれば、ポジションに関わらず、チームに貢献できるだろう。言わば、ポジションの枠から解き放たれた選手だ。

 まだ10代で、プレーの幅は広がりを見せ続ける。

 パナマ戦の後半20分には、1対2で対応してきた相手に対し、間合いのずれを生かし、2人の間を割って入っている。完全に抜け出したドリブルは、剣豪の切っ先のように艶やかだった。背後からファウルで止められ、イエローカードを誘発した。

 サイドを切り裂くドリブラーとしても、十分に世界のトップクラスなのだ。
 
 その2分後には、久保はシューターとしての矜持も見せている。敵陣内で相手のミスからボールを拾うと、ゴール前を横切りながら、ひとりをかわし、もうひとりに立ちはだかれるも、自らズレを作ってシュートコースを生み出している。単独で打ち切ったシュートはディフェンスに当たって、力なくGKに収まったが、フィニッシュまでたどり着くしぶとさを見せた。