2020.11.17

久保建英の日本代表での最適
ポジションを探る。ダビド・シルバ型?

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 日本サッカー協会●写真 photo by JFA

 11月13日、日本代表はロシアワールドカップにも出場したパナマ代表と戦い、1-0と勝利を収めている。

 背番号17を付けた久保建英(ビジャレアル)は先発で出場し、後半27分に交代で退くまでプレーした。ポジションは3-4-2-1のシャドーだった。1トップの南野拓実の背後で、攻撃の一翼を担っている。位置取りの自由はあったものの、同じ左利きの三好康児が右で、久保は左寄りだったと言えるだろう。

 久保の最適のポジションはいったいどこなのか?

パナマ戦に先発、後半27分に浅野拓磨と交代した久保建英 パナマ戦の前半、森保一監督が率いる日本は、システムを運用することができていなかった。前回の欧州遠征でカメルーン、コートジボワール戦もそうだったが、バックラインと前線が間延びし、いたずらに相手にペースを渡していた。プレスはかからず、ビルドアップもできない時間が続いた。

 必然的に、久保がボールを触る時間は限られていた。目立ったのは開始直後のFK、左足で橋本拳人の頭に合わせたキックと、前半終了前に左サイドでボールを受け、ひとりを外して左足で浮かせたボールを南野拓実に通したシーンだけだろう。あとはコンビネーションがずれ、互いの距離感も悪く、満足にパスは通らなかった。

 しかし、後半になってラインがコンパクトになって、組み立てができるようになると、久保は"らしさ"を見せる。

 後半13分、バックラインから中盤の遠藤航にパスが入り、遠藤は前線の南野に通し、落としたボールを久保は前を向いて受ける。すかさず左へ展開すると、原口元気が折り返し、室屋成のシュートにつながった。

 久保はライン間に入ってボールを受け、瞬間的にフリーになる巧者ぶりを見せた。コンビネーションの速さと精度も白眉。そして、この場面は先制点のPKにつながる伏線となった。

 後半16分、やはりバックラインからのボールを遠藤がセンターサークル付近で受け、縦パスを久保につける。ラインの間に入り込んでいた久保は、ボールの勢いを生かして前を向き、左アウトサイドで走り込む南野の前に流し、GKに倒されるシーンを作り、PKにつながった。