2020.11.18

メキシコ戦の敗因は決定力不足ではない。森保Jの「半端さ」が原因だ

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • 日本サッカー協会●写真 photo by JFA

 終わってみれば0-2の完敗。メキシコとの差が詰まっていないことを実感させられた文字どおりの順当負けだった。

 メキシコは、W杯ベスト8こそ自国開催の1986年大会まで遡らなければならないが、ベスト16となると、1994年アメリカ大会から前回ロシア大会まで7大会連続という大層な記録を持つ実力国だ。

 2002年日韓共催大会、2010年南アフリカ大会、2018年ロシア大会でベスト16入りしている日本が、目標に定めている国でもある。

 体格が似ていることも、"追いつけ追い越せ"の精神に拍車を掛ける。2018年ロシアW杯に出場した日本代表の平均身長が178.8センチで、全32チーム中30番目だったのに対し、メキシコは179.2センチで28位。スタイル的にもパスワークに美意識を抱くサッカーで、シンパシーを感じる。

 そのメキシコとどれほどの戦いができるか。目標を「W杯ベスト8以上」(森保一監督)に据える日本代表の現在地を知るうえでも、見逃せない試合だった。

 その結果が順当負け。ショックは大きい。森保サッカーに対して懐疑的にならざるを得ない試合となった。

メキシコに0-2で敗れた日本代表 キックオフ当初こそメキシコペースで進んだが、ほどなくすると日本は立て続けに惜しいチャンスを掴んだ。前半10分、鎌田大地が魅せた。左サイドでステップを踏み、チャンスボールを真ん中に送り込み相手を慌てさせる。12分には、原口元気がGKギジェルモ・オチョアを泳がすミドルシュートを見舞う。さらに15分には、鈴木武蔵がGKと1対1になるシーンを作り出した。

 となると、話はつい、「ここで1点でも取っていれば、試合の展開は別の展開になっていたかもしれない」とか、「決めるべきところを決めていれば......」という方向に傾きがちだが、日本が絶対に決めなければならないシュートを外したわけではない。原口、鈴木のシュートが決まらなかったシーンは、相手GKの好セーブを称えるべきだろう。

 前半10分以降の15分間は、明らかな日本ペースだった。しかし、前半の半ば過ぎから日本は、徐々にチャンスが作れなくなっていく。