なでしこ、失点時の悪癖は直らず。それでも岩渕真奈が流れを変えた (4ページ目)
こういうプレーができるんだという安堵と、数々の失点で曇る視野を、ゴールへの予感に替えられた高揚感が混ざった後半の45分間だった。
「ほぼ自分たちのミスからの失点。こういう大舞台に立ったときに普段できているプレーができないっていうのが日本の弱さ」と厳しい現状を受け止めている籾木。それでも最終戦にして攻撃面での手応えは確かにあり、こう続けた。「このスペースを狙いたいからここにパスを出して、ゴールに向かっていくという意図を共有して主導権を握れていたと思います」
失点の仕方には大いに問題がある。攻撃面でも形が作り出せずに自信崩壊を招いていた。3連敗ではあるが、最後の1敗はすべてを悲観するものではなかった。とはいえ、オリンピック本番まであと4カ月のこの段階で、世界のトップチームに見せつけられた差はとてつもなく大きい。
「最後に勝つのは自分たちだ!っていう気持ちを忘れずに、残り4カ月がんばりたいと思います」
籾木は改めて決意を固くして、前を向いていた。
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