東京五輪オーバエイジ枠最有力。大迫勇也のすごさはどこにあるのか (3ページ目)

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 大迫が動いてスペースを空けたところに南野が入っていき、大迫が落ちてきてポジションを入れ替えるなど、連動もスムーズだ。いわゆるワントップとトップ下の関係とは少し違うが、縦関係に近いツートップ。その絶妙な関係性が日本代表の攻撃に力を与えている。

 前線は若い世代の勢いと大迫の経験が融合して、南野や堂安律、中島翔哉や久保建英らの力がうまく引き出されている。大迫がいることで、若い選手はのびのびとプレーでき、それが成長につながる。中継ではモニターに映らないので目立たないが、大迫がスペースを空けたり、起点になったり、体を張って相手DFラインを下げる仕事をこまめにしていることで攻撃のいいリズムができていく。

 日本代表チームは、南野のほかにも、鎌田大地や五輪世代の選手も伸びてきて、2列目は多士済々だ。その競争の激しさに比べると、センターフォワードはまだ選手層が厚くはない。今後、より一層大迫の存在の大きさ、重要度が増していくだろう。

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