スペインの慧眼が森保Jの連係を評価。
攻撃が加速した入れ替えがあった (2ページ目)
日本は相手の健闘で攻め切れず、無得点で前半を終了。攻撃のペースアップを図る必要があった」
エチャリはそう言って、試合の核心をついた。
「後半、日本は鎌田がトップ下、南野がトップと縦の位置を入れ替えている。これで攻撃は目に見えて加速した。
象徴的なのが、後半5分のプレーだろう。中盤の橋本がトップでマークを外した南野の足元に速い縦パスを入れる。ゴールを背に受けた南野はこれをダイレクトで鎌田に落とす。鎌田は一度コントロールし、右から走りこんだ酒井宏樹(マルセイユ)にスルーパス。エリア内に入った酒井はシュートを打つところでGKに阻まれる。こぼれ球を堂安が狙ったが、これもディフェンダーに防がれた。
連係面の鮮やかさでいえば、この日のベストプレーだったと言える。
南野がトップに、鎌田がトップ下に入ったことで、ボールの動きが格段にスムーズになっている。南野のポストワークとゴールの嗅覚、鎌田のパスセンス、ラインを破る動きが噛み合った。プレーに連続性が出て、相手が守備を修正する時間を奪ったのだ。
そして7分、鎌田が下がった位置からボールを持ち運ぶ。そして左サイドに流れた中島翔哉へ。中島は持ち替えて、右足でのクロス。ファーポストでマークを外した南野が頭で合わせ、先制点を決めた。
9分にも、日本はコンビネーションのよさを見せる。堂安が持ち上がったボールを酒井がもらい、相手DFとMFの間にパス。インサイドでボールを受けた鎌田は、相手をかく乱しつつ、一度柴崎に下げ、再び右サイドへ。再び受けた酒井がグラウンダーの速いボールを入れると、最後は南野がコースを変えた」
これで日本は0-2のリード。エチャリは、選手同士の意思疎通が高まっていることに高い評価を与えた。
「その後、日本はボールを失い、3、4度のピンチを迎えている。また、数ある決定機を決め切れず、試合は0-2のまま推移した。83分に交代出場の浅野拓磨(パルチザン・ベオグラード)が3点目を入れたが、攻守に改善の余地はあるだろう。
2 / 3