鈴木武蔵が語ったリオ五輪組の決意「代表の主力になってW杯へ行く」 (3ページ目)

  • 佐藤俊●取材・構成 text by Sato Shun
  • 高橋茂夫●撮影 photo by Takahashi Shigeo

――森保監督から、何か声をかけられましたか。

「『ミシャさんのところでやっていたら間違いないから、そこでしっかりとやってほしい』と言われました。森保監督は、ミシャさんの考えというか、ミシャさんのサッカーを尊重されているんだなって思いましたね」

日本代表への思いを語る鈴木武蔵日本代表への思いを語る鈴木武蔵 9月からは、いよいよカタールW杯へ向けての戦いが始まる。アジア2次予選の相手は、キルギス、タジキスタン、ミャンマー、モンゴル。FIFAランキングが低い格下の相手ばかりだが、そうした戦いのなかでも、タフな戦いが予想される最終予選に向けて、チームの底上げ作業が求められる。

 鈴木はその戦力として、初めてW杯予選に臨む可能性が高い。リオ五輪のアジア予選はセントラル方式だったため、ホーム&アウェーでの戦いは初めての経験だ。

――リオ五輪のアジア予選はセントラル方式で実施され、とくに最終予選はハードスケジュールのなか、厳しい相手と対戦し、大変だったと思います。

「ほんと、そう。もう、めっちゃ大変でした。だから、東京五輪組はうらやましいですよ。予選がないっていうのは」

――いよいよカタールW杯予選が始まります。過去のW杯予選は見ていましたか。

「前回の最終予選では、初戦のUAE戦で敗れたり、タイ相手に苦戦したりしていたのをよく覚えています。見ていて思ったのは、アジアのレベルが上がっているな、ということです。日本に対しては、しっかり引いて、ゴール前をガチガチに固めて必死に守ってくるチームが多かったんですけど、そうなると簡単に点が入らない。次第にスタジアムの雰囲気も変わってきて、(戦っている選手たちは)焦りが出てくるんだろうな、というのを見ていて感じました。

 今回の予選も、そういう展開になるんじゃないかなと思います。そこで、自分たちが焦(じ)れてしまうとうまくいかないので、相手の布陣に穴ができるまで、ゆっくりとボールを回していく。そういう心構えが大事かな、と。見ている方々は、格下相手なので『勝つのは簡単』と思うかもしれないですけど、サッカーは何が起こるかわからない。相手が引いても、いかに慌てずにやれるか。それは、札幌でも、代表でも、同じですね」

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