2019.06.06

日本が韓国に敗れた最大の理由。
「あんなにダメージがあるなんて…」

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 佐藤博之●撮影 photo by Sato Hiroyuki

 U-20ワールドカップ決勝トーナメント1回戦。日本は韓国に0-1で敗れた。

「1点取られて負けた、というのが現実。やっぱり点が取れないのが敗因だと思うし、相手は1点取ったのがすべてだと思う」

 キャプテンのMF齊藤未月が発した、その言葉――文字にしてしまえば、当たり前のことを口にしているだけの当たり前の言葉に、だからこそ、悔しさや、やるせなさがにじむ。

決勝トーナメント1回戦、日本は韓国の前に屈した 勝てた試合。もったいない試合。そんな内容の試合だった。

 後半33分にMF中村敬斗が右サイドを突破し、最後はFW宮代大聖のシュートがゴールポストにはじかれた場面をはじめ、チャンスは日本のほうが多かった。

 しかし、だからといって、決定力不足のひと言で、この敗戦を片づけてしまうことには違和感がある。

「結果論になってしまうが、前半で1点取っておくべきだった」

 そう振り返ったのは、ボランチのMF藤本寛也である。

 前半の日本は、非常にいいサッカーをしていた。速いテンポでボールを動かし、ピッチを横に広く使って攻めることで、韓国を自陣にくぎ付けにした。韓国側に「日本にボールを持たせている」という余裕はなかったはずだ。

 日本がグループリーグ最終戦から中5日。対する韓国は中3日。当然、その違いはあっただろう。韓国の選手は明らかに動きが重く、アルゼンチンに勝利したグループリーグ最終戦の出来を100とすれば、おそらくこの日は70以下。韓国は守勢一方にならざるを得ず、前半の日本のボールポゼッション率は70%を超えた。

 だが、韓国は後半開始から、突破力に優れるFWウン・ウォンサンを投入するとともに、前半の5-3-2から4-4-2へ布陣変更。韓国が攻撃機会を増やしたことで、試合は一進一退の展開となった。

 加えて、この日の気温は25度に達し、17時半キックオフの試合とはいえ、日の長いヨーロッパでは、まだ強い日差しがピッチを照りつけていた。藤本が語る。

「前線の選手は点を取りたい、後ろの選手はリスクマネジメントしたいという部分があり、後半は結構、間延びしていた。あまりコンパクトではなく、セカンドボールも前半より拾えていなかった。暑さもあったが、こっちが先に焦(じ)れた部分はあった」