2019.04.08

辻本茂輝が驚愕。世界2位になった
「黄金世代」は何がすごかったのか

  • 佐藤 俊●取材・構成 text by Sato Shun
  • 説田浩之●撮影 photo by Setsuda Hiroyuki

世界2位の快挙から20年……
今だから語る「黄金世代」の実態
第3回:辻本茂輝(前編)

20年前のワールドユースについて振り返る辻本茂輝 1999年ワールドユース(現U-20W杯)・ナイジェリア大会、U-20日本代表はグループリーグ初戦でカメルーンと対戦した。

 日本はFW高原直泰のゴールで先制。守備陣は体を張ってゴールを許さず、U-20の「不屈のライオン」を相手に互角以上の戦いを見せていた。

 しかし、どんな試合でも一瞬の気の緩みが失点につながる。後半27分、DFラインの裏に出された縦パスの処理をDF手島和希とGK南雄太との連係でミスすると、相手にボールを奪われて同点ゴールを与えてしまった。

 そこから、流れが変わった。

 カメルーンは試合をひっくり返そうと攻勢を強めた。そして、試合は90分を経過してロスタイム(現在のアディショナルタイム)に突入した頃、日本のゴール前にサイドからクロスが上がった。DF辻本茂輝は、そのボールの軌道から落下点を読んで頭で跳ね返そうとした。

 その刹那、辻本は背後から大きな衝撃を受けた。すると、ボールがゴールに突き刺さっていた。

「大事な初戦、ロスタイムにやられて負けたんでね。しかも、自分の上からズドーンとやられた。そりゃ、DFとしてめっちゃへこみますよ」

 当時を思い出して、辻本は苦い表情を見せた。

 カメルーン戦を前にして、辻本は手島、中田浩二と組む”フラット3”に確かな手応えを得ることができていなかった。それは、無理もない話である。