森保Jの注目は香川真司。ミステリアスなのは31歳ベテランの選出だ (4ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shinji photo by VI Images/AFLO

 ハリルジャパン時代のハイチ戦以来、約1年半ぶりの復帰となる小林祐希は、左利きという特殊性を活かせるか。本田圭佑が代表を引退した後だけに、以前よりチャンスの芽は膨らんでいる。

 山口、昌子も柱になる可能性が高い選手。それ以上に目を引くのは西大伍の存在だ。代表歴は31歳7カ月になるいままで1度しかない。2011年6月、新潟で行なわれたペルー戦で前半45分間出場したのみだ。実に7年10カ月ぶりの選出になる。だが、その実力を考えればこれは異常な話で、すでに何十回と呼ばれていて不思議はない名手なのだ。

 いったい森保監督は、今回、どういうつもりで西を呼んだのか。35歳で迎えるカタールW杯との関係はどうなのか。今回の舞台は横浜(コロンビア戦)と神戸(ボリビア戦)だ。今季から神戸でプレーする西は、ボリビア戦でご当地選手となる。選出した一番の理由がそこにあるなら失礼な話になる。今後とも選んでいくつもりがあるのか。ベテランでも選ばなければいけない特別な選手と見ているのか。今回、もっともミステリアスなのがこの西の選出になる。

 森保監督の好みが見て取れるのは、アジアカップに向けた合宿中にケガで離脱した守田英正(川崎フロンターレ)を、再び選出したことだ。川崎では今季、代表チームに不可欠な選手だと言いたくなるプレーは見せていない。デビューシーズンだった昨季に比べてミスが目立つ。きっと好きなタイプなのだろう。

 一方、昨季、東京ヴェルディから横浜F・マリノスに加わった畠中槙之輔の選出には納得がいく。Jリーグで代表レベルのプレーを見せることができる数少ない大型センターバックだ。淡々とプレーする冨安より、アクションが大きいので見栄えもいい。今後が楽しみな選手と言える。

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