森保Jの失態。ブラジルではなく、サウジ相手にこの苦戦は結構マズい (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki


日本はサウジアラビア相手に防戦一方だった日本はサウジアラビア相手に防戦一方だった 苦戦のなかには、引いた相手を崩せないのとは対照的に、まったく攻めることができないパターンもある。「何もさせてもらえない」という表現があるが、相手の攻撃をはね返すのが精一杯で、攻めに転じることができなくなるケースだ。

 このパターンが前者と異なるのは、相手の実力がかなり上のチームとの対戦において、起こりやすいということ。つまり、日本がワールドカップのベスト8を目指すならば、克服しなければならない種類の苦戦である。日本は過去にブラジルやフランスを相手に、この種の試合を強いられた経験があるが、サウジアラビア相手にこれではマズい。

 公式記録によれば、この試合のサウジアラビアのボールポゼッション率は76.3%。後半だけなら80%を超えている。これほどの"異常値"を見てしまうと、相手にボールを持たせて、うまく守ったという表現をしようにも、いささか説得力に欠ける。

 試合を見ていて、失点しそうな気配を感じなかったのは確かだが、それは相手の拙攻に助けられた感が強い。ブラジルやフランスにここまでボールを保持され、攻め続けられたら、まず持ちこたえられまい。

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