ドーハの悲劇って何? 森保J・リオ世代に中東コンプレックスはない (3ページ目)
ワールドカップ・ロシア大会が終わり、森保監督が就任した日本代表は、一気に世代交代が進んだ。
その結果、新監督就任後の5試合で、4勝1分けという結果ばかりでなく、内容的にも期待感が高まるものを示している日本代表だが、それはあくまでも親善試合でのことだ。各国が本気で日本に一泡吹かせてやろうと挑んでくるシビアな試合で、若い選手がこれまでと同じように力を発揮できるかどうかはわからない。
若返りが進んだ日本代表は、アジアカップ登録メンバー23名を見ても、リオ五輪世代以下(1993年以降生まれ)の選手が10名を占める。彼らの国際Aマッチ出場数は、遠藤の15試合を除けば、残る9名はすべてひと桁。A代表経験という点ではまだまだ未熟だ。
しかし、その一方で、彼らの活躍が2大会ぶりのアジアカップ制覇だけでなく、今後の日本代表強化のカギも握っている。
若い選手たちにとって今回のアジアカップは、A代表として初めて臨む大きな大会である。つまりは、上々の船出となった新生・日本代表の、真価が問われる第一関門と言っていい。室屋が語る。
「とにかく自分が今できることにフォーカスして、こういう期間にどれだけ自分が成長できるかを考えながらやっていきたい」
おじさん世代にとっては忌まわしき中東の地で、"ドーハの悲劇を知らない世代"が、どんな活躍を見せてくれるのか。日本代表の新たな挑戦を楽しみにしたい。
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