2018.11.19

ベネズエラ戦分析。中盤からの「縦パス」が森保Jのバロメーター

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

 来年1月5日に開幕するアジアカップを控える日本代表にとって、11月の代表ウィークに行なわれる2試合は、本番に向けた準備の総仕上げ的な意味合いを持つ。とりわけ20日のキルギス戦が格下相手の親善試合であることを考えれば、より重要になるのは16日のベネズエラ戦だ。

 果たして、森保一監督が前日会見で宣言したとおり、10月のウルグアイ戦のメンバーをベースにスタメンを組んだ日本は、前半に先制しながら試合終盤に追いつかれ、1-1のドローでベネズエラとの一戦を終えることとなった。

 そして、この大事な試合のディティールを分析するうえで、直前に予想外のトラブルが発生したことに触れないわけにはいかないだろう。それは、スタジアムに向かう両チームのバスが大渋滞に巻き込まれてしまい、予定より大幅に遅れて到着した一件である。

 結局、ベネズエラが約45分前に、日本が約50分前にそれぞれスタジアム入りしたことで予定開始時間には間に合ったものの、両チームの選手が十分なウォーミングアップをできないまま、あわただしくキックオフしたことが、試合内容に少なからず影響を与えたことは否定できない。

 そんな背景で迎えたこの試合は、ある意味で前戦(ウルグアイ戦)とは対照的な内容になった。ゲームそのもののインテンシティは高くなく、攻守の切り替えもウルグアイ戦のそれとは比較にならないほど少なかったため、ゲームスピードもスローに映った。

ベネズエラ戦に先発した遠藤航。ウルグアイ戦よりも縦パスの本数は減っていた もちろんこれらは、遅刻により十分な準備ができなかったことが影響したからだとも言えるが、しかしそれよりも、その原因の多くはベネズエラの戦術にあったと思われる。

 南米の強豪で最新のFIFAランキング6位(試合当時5位)のウルグアイ相手に4-3で競り勝ったばかりの日本にとっては、確かに過去一度もW杯に出場したことがないベネズエラはイメージ的に見劣りするかもしれない。