スペインの慧眼が森保采配を分析。
「戦術的にポジティブ」
「新たなチームとして発足した日本代表が、2試合続けていい印象を残したことは間違いないだろう」
スペイン人指導者のミケル・エチャリ(72歳)は、日本代表のコスタリカ戦に続いてパナマ戦をスカウティングした後、そう明言している。
10月12日、エチャリはバスク代表を監督として率い、ベネズエラ代表と対戦している。結果は4-2で南米の伏兵を一蹴。相手を研究し、味方のよさを引き出し、有利な戦いをする手腕は今も衰えていない。
"慧眼"エチャリは、パナマ戦をどのように分析したのだろうか?
「先発メンバーを見ても、テストマッチの色が濃いことは明白だろう。GK権田(修一)、DF冨安(健洋)、MF三竿(健斗)、伊東(純也)、原口(元気)、FW大迫(勇也)と、6人の選手がコスタリカ戦から代わって先発に入った。監督の"選手の力量を見極め、試合の中のコンビネーションを確かめたい"という意図が見える布陣だった。
パナマ戦の前半42分、先制ゴールを決めた南野拓実 システムは4-4-2だろう。サイドMFも含めた4人がアタッカーと言える。攻撃はコンビネーションを使い、不必要に前がかりにならず、バランスが取れていた。とりわけ右サイドでは、室屋(成)が外を使う一方、伊東が中に入り、南野(拓実)と近いポジションを取って攻撃の渦を作り出した。ポゼッション率は拮抗していたようだが、日本のほうが攻撃で脅威を与えており、完全に優位に立っていた」
前半42分、日本は南野がラインを突破し、左足で巧みなシュートを流し込み、先制点を決めている。
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