広島ではこうだった。森保一監督が
「一貫して選手に求めるもの」

  • 佐藤 俊●取材・文 text by Sato Shun
  • photo by Etsuo Hara/Getty Images

 前節の浦和レッズ戦で1-4と完敗したサンフレッチェ広島。続く第19節の横浜F・マリノス戦も、序盤は相手にボールを支配されて苦しい戦いを強いられた。それでも、前半終了間際にFWパトリックがPKを決めて先制すると、後半の立ち上がりに続けざまにゴールを奪って4-1と快勝。連敗を免れて、首位の座を堅持した。

 試合終了間際に1失点したものの、体を張って球際で厳しくいくなど、基本に忠実な守備に徹してDFラインをコントロールしていたのが、DF水本裕貴だ。

「レッズ戦の悔しい負けを取り返せた。勝ち点3をしっかり取れたので、ホッとしました」

 広島が首位を走る要因のひとつは、堅守だ。それだけに、前節の浦和戦で4失点を喫したことは、水本ら守備陣にとっては屈辱的であり、危機感を覚えるものだった。横浜FM戦ではその点をしっかり修正して結果を出せたことで、水本の表情からは安堵の色がうかがえた。

日本代表の新たな指揮官となった森保一監督日本代表の新たな指揮官となった森保一監督 先月、その水本にうれしい報せが届いた。日本代表の新たな指揮官に、かつて広島を率いていた森保一監督(五輪代表兼任)が就任した。そのことに話題を移すと、水本はうれしそうに語った。

「本当に素晴らしいこと。ポイチさん(森保監督)と一緒に5年半プレーしてきた選手として、すごく誇らしいことです」

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