2018.06.21

ベンチからの視点。岡崎慎司が見た
「コロンビア戦の勝負の分かれ目」

  • 佐藤 俊●取材・文 text by Sato Shun
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 前半3分、コロンビアのMFカルロス・サンチェスが一発退場になり、日本にPKが与えられた。

「これがターニングポイントになる」

 ベンチにいた岡崎慎司は、そう思ったという。

 香川真司がボールを抱きかかえ、PKスポットに歩いていった。岡崎は祈るような気持ちで見ていた。そして、香川がPKを決めると、ベンチの全員が飛び出して喜んだ。

「PKになった瞬間は、すごく興奮した。相手がひとり退場ということもそうですし、真司のPKが決まって1点先制できた。

 その後、(人数が)11対10になって、相手が自分たちを焦らすようなプレッシャーを、あまりかけてこなかった。それが先制後、自分たちが落ち着けたひとつの要因だと思います」

 コロンビアは失点後、やや前がかりになって攻勢を強めた。ただ、裏に抜けたFWラダメル・ファルカオがシュートを放つなど何度かチャンスを作ったものの、基本的に攻撃は単発に終わった。これに、MFハメス・ロドリゲスが絡めば脅威となるが、その相手の”エース”はベンチにいた。

 それでも前半39分、日本はコロンビアにFKを決められて同点に追いつかれてしまう。

「(同点に)追いつかれたときは、FK自体、どうだったのかぁという感じだった。そもそも相手のファールなんじゃないかって思っていた。

(FKの際)壁はジャンプをしない、という話を(チーム内で)していたけど、まさか、あそこで(壁の)下を狙うというのはなかなかないんでね……。まあ、いいシュートだったし、仕方がないかなって思っていた。

 もともと、引き分けでもいいという試合でもあったので、このまま落ち着いてサッカーをやろう、という感じではありました」