ついに西野ジャパンが腹をくくった。コロンビアの右サイドを崩せ! (3ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • photo by AFLO

 南米予選でレギュラーだった左サイドハーフのエドウィン・カルドナは素行不良のため最終エントリーから外れ、左サイドバックのフランク・ファブラは負傷のため離脱した。対面の原口は、「すごく分析している。ずっと出ていた選手がいないのは、僕にとってチャンス」と自信をのぞかせる。酒井宏樹とのコンビで、このサイドの主導権を握りたい。

 ワールドカップの初戦を控え、選手たちの言葉からは「覚悟」が伝わってくる。

「すべてを出し尽くしたい」と語った吉田は、出し尽くすために必要なものとして、まさにその「覚悟」を挙げた。

「日本サッカーの人気を左右するんじゃないか、サッカーに携わる仕事をしている人たちの人生にも関わってくるんじゃないか、ということに、ひとりひとりが責任を持ち、戦う覚悟ができているかどうかがすごく大事になると思います」

 ワールドカップ初出場となる柴崎の言葉からも、今大会にかける思いが伝わってくる。

「ここで勝つか負けるかは、日本サッカーにとっても、僕のサッカー人生にとっても、大きく変わる部分があると思う。それほど大きな大会だということは自覚しています」

 本田圭佑も、集大成となる3度目のワールドカップにすべてをぶつけるつもりだ。

「ここまで来たら開き直るしかない。チームとしてとにかく全部出す。出し切る。それはただの根性っていうだけじゃなくて、ロジカルな部分を含めて全部出し切る」

 選手たちのこうした覚悟を間近で感じているから、指揮官も強気の姿勢を保ち、自信をみなぎらせているのだろう。

 ブラジル・ワールドカップでの惨敗から4年、2度の指揮官交代という紆余曲折を経て、ついに迎える因縁の相手とのワールドカップ初戦。キックオフから約2時間後、果たしてどのような結末が待っているだろうか。願わくば、悔いを残さぬ戦いを――。

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