バテた韓国に勝てず。なでしこよ、
今変わらないで、いつ変わるんだ! (3ページ目)
無情にもボールはわずかにゴールを逸れていく。調子を上げてきていた菅澤だけに、ショックは大きい。セットプレーでの得点力があまりに低いこのチームにとって、突破口となる得点になったはずで、何より勝利を引き寄せる決定的なゴールにりそうな瞬間だっただけに、ショックは計り知れない。
それでも菅澤は懸命に顔を上げた。
「次は決めます、絶対に!」
その後も73分には、ケガで調整が遅れていた長谷川唯(日テレ・ベレーザ)が岩渕真奈(INAC神戸)からの縦パスをDF裏で受けてシュートを放つ。終了間際には右サイドでボールを受けた岩渕がDFを振り切って渾身のシュートを見舞う。チャンスはあったがゴールは遠かった。
負けはしなかったけれど、勝ち点1にとどまったことで、日本は首位から一気にグループリーグ敗退の危機に陥った。日韓戦のあとに行なわれたオーストラリアvsベトナム戦で、オーストラリアは戦力を落としながらも8-0で圧勝。これでグループBは大混戦となった。
日本は数字上は2位につけているものの、韓国の最終戦の相手はベトナム。よほどのことがない限り勝ち点3を得ることは確実だ。日本は最終戦で負ければそこでグループリーグ敗退、引き分ければ3チームが勝ち点5で並び、得失点差、総得点、当該チーム対戦成績など細かい数字勝負となる。ここへ来て、やはり初戦の4ゴールという数字が重くのしかかってきそうだ。
とはいえ、オーストラリアに勝ちさえすれば、逆転で首位通過の可能性も残されている。オーストラリアも負ければ3位転落となるため、韓国戦以上の激戦となることは間違いない。
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