本田圭佑、香川真司を押しのけて、ロシアW杯に行ける攻撃的MFは誰だ (4ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by Zhizhao Wu/Getty Images

 一方の浦和は、昨年末クラブW杯に出場したため、東アジアE-1選手権に選手を送り込んでいない。そのため、評価が宙に浮いた格好になったのが長澤和輝だ。

 11月の欧州遠征に加わり、ベルギー戦で代表デビューを果たした。10段階評価で言うならプレーは5〜5.5の間で、後半16分、森岡にその座を譲った。代表でプレーした時間は、そのわずか61分間だ。東アジアE1選手権を経て、代表選考レースでの長澤のポジションはどのように変化したのか、見えにくい状態にある。

 開幕戦のFC東京戦では、4-3-3のインサイドハーフ(左)でスタメン出場を果たした。しかし、プレーを採点すれば、これまた5〜5.5。案の定、後半19分、交代でベンチに退くことになった。勢いを感じさせるプレーはできなかった。

 長澤とともにインサイドハーフ(右)でスタメンを飾った柏木陽介は、一時期、ハリルジャパンでスタメンを務めて計7試合に出場したが、昨年は出場なし。復活はないと見る。

 2015年の東アジア選手権(中国・武漢)で、2試合に出場した経験がある武藤雄樹も同様。開幕戦では左ウイングとしてまずまずのプレーを見せたが、代表でプレーするイメージは湧いてこなかった。

 若手では、開幕戦で鹿島の左サイドハーフとして、土居を押しのけて先発した安部裕葵(19歳)がイケている。この試合ではイマイチだったが、大きなことをやってくれそうなムードの持ち主で、それは本田がいなくなった現代表に不足したエッセンスでもある。ブレイクを期待せずにはいられない。
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