ロシアW杯へ、日本代表センターバックの「当確」は誰かを検討する (4ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 三浦か、植田か。だが、その前に忘れるべきでないのは、実力者の谷口彰悟(川崎F)だ。東アジアE-1選手権では、2年4カ月ぶり(2015年8月、中国の武漢で行なわれた同大会以来)に代表復帰。4枠を巡る争いに割り込んでくるものと思われた。

 ただ、初戦の北朝鮮戦に先発するまではよかったが、以降2試合は出番なし。武漢で行なわれた前回大会と同じ扱いを受けた。改めて、ハリルホジッチとの相性の悪さを見た気がする。

 フロンターレ的サッカーを好まないハリルホジッチ。そこでビルドアップの起点の役を果たしている谷口に対しても、認めようとする余裕が持てないのだろう。

 とはいえ、谷口はJリーグ開幕戦のジュビロ磐田戦(2月25日)で、槙野同様、ゴールをしっかり奪っている。センターバックがアピールする手段として、ゴールほどわかりやすいものはない。それは、ハリルホジッチに届くのか。監督と合わず、実力のわりに出場機会に恵まれない選手がサッカーには多くいるが、谷口はそのひとりと言っていい。

 その他では、ユーティリティーなベテラン、今野泰幸(G大阪)を使う手も考えられるが、選択肢はその程度。中山雄太(柏レイソル)はまだ少し早い気がする。

 最後に、CBは人材豊富とは言えない、将来が案じられるポジションであることをひと言付け加えておきたい。
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