ブラジル戦へ、スペイン人戦略家が語る
「ハリルJは誰を使うべきか」

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki 山添敏央●写真 photo by Yamazoe Toshio

ミケル・エチャリが語る「ハリルジャパンの課題」(前編)

 来年のロシアW杯に向け、ブラジル、ベルギーという強豪国と腕試しをするハリルジャパン。今後は、世界と戦うための戦略を整えていくことになるだろう。そこで、リーガエスパニョーラのレアル・ソシエダ、エイバル、アラベスで強化部長、監督、育成部長などを歴任してきた「スペインの目利き」ミケル・エチャリに、ハリルジャパンの現状と修正点について聞いた。

「ベンチでのハリルホジッチ監督はプレーごとのアクションが大きい。感情の揺れが見えてしまう。これは旧ユーゴスラビア出身の指導者に共通する点で、血気盛んだとも言えるのだが......」

 日本のアジア最終予選と、直近の親善試合はすべてチェックしているエチャリはそう言って、まずはヴァイッド・ハリルホジッチ監督の印象について批評をしている。ありあまるエモーションはチームを活性化させることもあるが、不安定にさせることもある。激情タイプの監督は、そういうメリット、デメリットを持っているということだろう。

ベンチを飛び出して指示を飛ばすハリルホジッチ監督ベンチを飛び出して指示を飛ばすハリルホジッチ監督

「私は監督の仕事をリスペクトしたい。指導者にはそれぞれキャラクター、アイデアがあるからね。ただ、日本は守備面のバランスが崩れてきているのが、少し心配だ。サッカーでは、安定した守備がいい攻撃を創り出すのだ」

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