本田圭佑の「インサイドハーフ起用」は存在価値を示す絶好のチャンス

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 日本がシリアと親善試合を戦った翌日、6月8日に行なわれたオーストラリアとサウジアラビアとのロシア・ワールドカップ・アジア最終予選は、日本がもっとも望まない結果になった。

 グループ3位のオーストラリアが3-2で、グループ2位のサウジアラビアに勝利――。

ハリルホジッチ監督はイラク戦で本田圭佑をどう起用するのかハリルホジッチ監督はイラク戦で本田圭佑をどう起用するのか これによってグループBは首位の日本、2位のサウジアラビア、3位のオーストラリアが勝ち点16で並ぶ「三つ巴」の大混戦となった。

 むろん、だからといって、日本が6月13日のイラク戦に勝たなければならない状況に変わりはなく、日本が勝ち点3を積み上げられれば、頭ひとつ抜け出すことになる。

 その必勝を期すイラク戦で、急浮上してきた焦点が、これだ。

 果たして、FW本田圭佑(ACミラン)の5試合ぶりとなる先発出場はあるか――。
 先発出場するとして、ポジションはインサイドハーフなのかどうか――。

 イラク戦を見据えて組まれたシリアとの親善試合で、日本はふたつの"想定外"に見舞われた。ひとつが「修正点、改善点がたくさん出た」とヴァイッド・ハリルホジッチ監督を嘆かせた、前半の低調なパフォーマンス。もうひとつが、インサイドハーフとして出場したMF香川真司(ドルトムント)のわずか10分での負傷交代だった。

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