「勝利が必須」なのはUAE。日本は今野泰幸でリスク回避に徹すべし

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • photo by Nikkan sports/AFLO

 ロシアW杯アジア最終予選も、いよいよ後半戦がスタートする。泣いても、笑っても、残り5試合――。ここからはまさに、あの「絶対に負けられない戦い」というキャッチコピーがふさわしいゲームの連続になるだろう。

完全アウェーの地で勝利にこだわると落とし穴が......完全アウェーの地で勝利にこだわると落とし穴が...... ただし、「絶対に負けられない戦い」=「絶対に勝たなければならない戦い」なのかというと、そうではない。3月24日未明(日本時間)に行なわれるUAE戦においては、なおさらそうだ。

 日本が現在、ワールドカップ出場圏内のグループ2位なのに対し、UAEは4位。しかも今回は、彼らのホームゲーム。試合会場となるハッザーア・ビン・ザーイド・スタジアムを埋め尽くす白装束のサポーターが代表チームを大いに煽り、鼓舞するのは必至。「絶対に勝たなければならない」というほど追い込まれているのは、UAEのほうなのだ。

 むろん、勝ち点3を取れるに越したことはないが、「絶対に勝たなければならない」と力んで先に攻め急いだり、0-0の展開に焦れたりする必要はまったくない。

 勝ち気でくる相手の土俵に上がらず、冷静に受け流しながら、隙を突くようなゲーム運びが必要になる――。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が今回、重視したという「経験」とは、そういうことだろう。

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