それぞれの立場で。永里優季・亜紗乃が描く「日本女子サッカーの未来」 (4ページ目)

  • 早草紀子●取材・文・写真 text&photo by Hayakusa Noriko

――厳しい状況ではありますが、2017年はどういった1年にしたいですか?

優季 年々経験値も上がって、チーム内での立場も変わってきているから、2016-17シーズンもリーダーシップの部分や、チームをどうやったら勝たせられるかっていうのをテーマにやっています。監督やベテラン選手、若手とのコミュニケーションの中でどうやったら一人ひとりが気持ちよくプレーできるか、よさを発揮できるかっていうことを考えながら。その上で自分の立ち位置はどうするのか、というところを学びながら今できています。

――今だからできることでもありますね。

優季 選手としての成長って技術だけでなくて、立場によっていろんな経験ができる。今後、引退した後に役立つようなデータだって取れる。組織論やマネジメント論、リーダーシップ論とか。そういった部分で吸収していけるようにしたいです。そして自分自身、体、技術、精神とか、すべてのことで探求していくことはこれからも続けていかないといけないだろうし、きっとそれを怠ってしまったら、確実に進化は止まってしまうと思っています。

――なでしこリーグでも110試合出場してて、海外に渡ってドイツだけでも100試合超えとなりました。移籍を果たす際に思い描いていた自分に今、沿っていますか?

優季 とっくに通り越してしまってます(笑)。想像していなかった領域に今、います。

――自分のこれからをどう描きますか?

優季 去年とか一昨年とか、自分がイメージしていたものを超えてしまってることに気づけてなかったから、それで戸惑っていた部分もあった。いろんな人と会う機会に恵まれて、いろんな刺激を受けたおかげで自分のやりたいこと、すべきことが明確に描け始めて、ようやく歯車が回り始めた感じがあります。

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