スペインの知将が語るイラク戦。「日本が苦戦した理由を3つ教えよう」 (4ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki photo by Fujita Masato

 エチャリは清水エスパルス時代から岡崎のセンスを高く評価してきた。トッププロならではの着眼点か。

「後半はイラクのペースで試合が進められた。ツートップにボールを流し込まれ、日本は混乱している。そして60分、右サイドから上げられたFKを、21番の選手にヘディングで決められてしまう。酒井高徳が競り負け、空中戦の劣勢は明らかだった。また、GK西川周作は反応が遅れた。西川はボールの軌道を見失ったのか。鈍くバウンドしただけに、止められたシュートかもしれない。

 これで日本はプレッシャーを強め、ポゼッションを高めたが、やはりラインを破るような果敢なパスが出ていない。

 しかし後半67分、柏木に代えて山口蛍を投入し、中盤のバランスは格段によくなった。結果として、原口、本田のサイドもコンビネーションからゴールに向かう回数が多くなってきた。ここでヴァイッド・ハリルホジッチ監督は岡崎、本田をベンチに下げる選択。岡崎の足もとにボールが入り、ゴールのムードが高まっていたし、本田も2度惜しいシュートを放っていた。交代で入った小林悠も空中戦で強さを見せたが、意外な交代だった」

 アディショナルタイムの決勝点は、清武のキックを賛美している。

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