本田圭佑が語るハリルJの現状。なぜ相手は日本にビビらなくなったのか (3ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Fujita Masato

「本当はこっちが向こうをバカにしたいんですよ。そういうのが僕とかヤットさん(遠藤保仁)の真骨頂なので。でも、そういうところは今のところ戦術的には求められてないのでね」

 これまでの日本は、ボールを保持して回しまくることで試合を支配してきたわけだが、ハリルホジッチはそれを求めていない。

「悪く言えば、僕もそのあたりのスピーディさに欠けるとか、いろんな意見があるんでしょうけど、アジアレベルでいえば、徹底的に相手をバカにするようなプレーを得意としているところですよね。でも、それは求められていない。強い攻撃をもっと増やしていこうというところは、今のこの代表のテーマなので、それはそれで前向きにチャレンジの気持ちで取り組んでいるし、実際、今までの自分になかったところに挑戦できているという意味ではやりがいは感じているし、別に否定的ではないです」

 かつての課題であった、縦へのスピードを重視するあまり、これまでの日本のよさが薄れているというのは感じている。新たなチャレンジは必要なことだと理解しつつも、かつての力関係が変わってきていることには苛立ちを感じている。

「イラクみたいなチームが、僕らを必要以上にリスペクトしてないということは腹立たしいことなので。本当は向こうがウザいと思うくらいに回さないといけないなというのは感じています」

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