本田圭佑が語るハリルJの現状。なぜ相手は日本にビビらなくなったのか (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Fujita Masato

 自身への評価について問われると「うーん」と言い、頭をめぐらしてから言葉を継いだ。

「体が動いていないという感触は特になかったですけど、そんなに......。決めるところを決めていればとか、細かいところのニュアンスにはもちろん反省点はあります。課題はいつも通りあるかなと。ただ、それが普段クラブで試合に出てるから、出てないから(ということが影響しているとは)特段気になったところはあまりなかったですけどね」

 ずいぶん歯切れが悪かった。80分には原口元気のクロスから決定的なヘディングシュートを放ったが、ポストに弾かれている。確かにこれが決まっていればだいぶ印象は変わったに違いない。だが紙一重の差でゴールは決まらず、コンディション不良の方に目が向いてしまう。とはいえ、本田はこれまでもミランで、監督交代のたびに出場機会を失う経験をしてきた。「それほど気にしていない」と本人が言うのは、"結果"さえ出せればいいという感覚なのかもしれない。

 もうひとつ、イラク戦や初戦のUAE戦で気になったのは、日本の出来もさることながら、相手が自信を持ってプレーしていることだ。日本のホームで、相手が前がかりに攻め上がるシーンなど、前回大会の予選では見られなかったはずだ。相手が日本にビビらない、力の差をさほど感じていないという現状を、本田はこう捉えている。

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