浅野拓磨が五輪で改めて体感した「世界で通用するために必要なこと」 (3ページ目)

  • 佐藤 俊●文 text by Sato Shun
  • photo by JMPA

 ゴールは(南野が)いいボールをくれたので、あとは気持ちでした。特にコースは狙っていなくて、ゴールも近かったので、強く打ったら入るかな、と。状況を見て、こういうプレーができるようになれば、もっと攻撃のバリエーションも増えると思います。僚太くんが入って、ボールの出し入れが増えて、攻撃のアクセントを作ってくれたことも、いい崩しができるようになった要因だと思います」

 前に強いコロンビアDF陣を相手にして、中央突破からゴールを決めることは決して簡単なことではない。5月の欧州遠征(トゥーロン国際大会)では、なかなか点を奪えず、4試合で1勝しかできなかった。おかげで決定力のなさを指摘されたが、この浅野のゴールは、チームの攻撃力が上がっていることを感じさせる一発だった。

「確かに攻撃の精度は上がっていると思います。今日の試合も、勝利という結果こそ出せませんでしたが、僕らは自信をもってやれましたから。内容でも相手に負けていたと思いません。だから、引き分けではなく、勝ちたかったです。それでも、今日の試合は今後に絶対につながると思います」

 首の皮一枚でつながった日本。グループリーグ最後のスウェーデン戦は、浅野が言う「今後につながる」ことを証明する絶好の機会だ。ナイジェリアvsコロンビアの結果次第とはいえ、勝てば決勝トーナメント進出が叶うかもしれない。

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