ギニア戦で痛感。サッカー五輪代表「ポリバレントな選手」がいない (2ページ目)
特に個人能力で劣り、チームとして総力戦を挑まなければならない日本にとっては、不可欠な要素。リオデジャネイロ五輪に臨むU-23日本代表もまた、そんな重要課題と向き合っている。
現在出場しているトゥーロン国際トーナメントでは、世界レベルで通用するスピードとパワーを備えた選手を見極めると同時に、このレベルでも複数のポジションをこなせる選手を見極めたいところだった。
ギニア戦で先制ゴールを決めた富樫敬真 だが、結果的にはそこまで手が回っていない、というのが現状のようだ。
最初のパラグアイ戦、続くポルトガル戦では、先発11名を送り出した後、選手交代は基本的に同じポジションの選手同士が入れ替わっただけ。あとはMF矢島慎也が左MFとボランチ、DF亀川諒史が左右サイドバックを務めたくらいで、ひとりの選手交代で複数の選手のポジションが玉突き式に変わるような試みは見られなかった。
いずれの試合も年下のチーム相手にリードされる時間が長く、そこまでのテストに及ぶ余裕もなかったのかもしれない。
そんな状況にようやく変化が見られたのが、ギニアとの第3戦である。
日本は2-1でリードした後半、MF南野拓実に代えて投入したFW浅野拓磨を1トップに置き、それまで1トップにいたFW富樫敬真を左MFに配置転換。また、DFファン・ウェルメスケルケン際に代えて投入したMF井手口陽介をボランチに置き、ボランチのMF喜田拓也を右サイドバックに移した。
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