韓国との頂上決戦。先制しても、先制されても勝つ準備はできた (5ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi  岸本勉●撮影 photo by Kishimoto Tsutomu

 むろん、先制点を取れるに越したことはないが、仮に先制され、それをひっくり返せれば、チームはまたひとつ大きな経験を積むことになる。

 手倉森監督は負傷中の鈴木武蔵(新潟)の欠場を明言した。また、「強いチームのGKには正しい序列が必要だと思っている。現時点で櫛引が一番手、(杉本)大地が二番手、そして三番手が牲川だと。決勝で三番手とはいかない。それは牲川も理解してくれている」と語り、これまでただひとり出場機会のなかった牲川のスタメンがないことも明らかにされたが、総力戦で決勝に臨み、粘り強く戦うゲームプランに変わりはない。

 準決勝はベンチで過ごし、すでに決勝のスタメンを告げられている岩波は言う。

「五輪が決まって、少しふわっとなりそうでも、相手が韓国であれば負けられない。だから、決勝に韓国が来てくれたのはよかった。優勝して帰りたいので、全員で勝ちにいきたいと思います」

 狙うは、リオ五輪への出場権獲得ではなく、あくまでもアジアチャンピオン――。その目標に揺るぎはない。

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