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泣いた大儀見優季、4年間の成長。「不満も怒りもエネルギー」

  • 了戒美子●取材・文 text by Ryokai Yoshiko 早草紀子●撮影 photo by Hayakusa Noriko

 大儀見優季が、ふと涙ぐんだことがあった。

W杯カナダ大会ではここまで1ゴールの大儀見優季W杯カナダ大会ではここまで1ゴールの大儀見優季 今年5月1日、ドイツ杯決勝でポツダムを下してヴォルフスブルグが優勝した試合後のミックスゾーンでの出来事だ。

 その日の出場は73分からで「全然疲れてませーん」と自虐的な笑いを報道陣に提供し、優勝カップを手におどけてみたり、仲間たちとうれしそうな笑顔を見せた、その直後のことだった。

 今年1月にヴォルフスブルクに加入してからを振り返り、「何が評価されているか(いないのか)わからない。常に自分自身との戦い」と話していた大儀見。「充実した日々を送っているのでは?」と問いかけると、「うーん......」と、深く考えてから答えを絞り出す。

「色んなことで苦しんでいる分、充実感はあります。うまくいかないことだらけなので、しっかり向き合うこと、考えることに関しては今まで以上に困難な壁がいっぱいある。だから、充実しているといえばしています」

 日々の苦しみを、あえて充実と変換しているようにも聞こえた。続けて、その苦しみの中身についても明かす。

「ポツダムで残してきたものが、そこまで評価されてないような気もする。そういう(過去の実績が評価されない)扱いをされてしまうことがある」

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