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岡崎慎司が語る「センターフォワードとしての覚悟」 (2ページ目)

  • 飯尾篤史●文 text by Iio Atsushi 藤田真郷●写真 photo by Fujita Masato

「2回チャンスがあったわけで、それを決めるか、決めないか......。大事なところで点が取れなければ、フォワードではない。こういう相手とは、均衡したスコアでゲームを進めなければならないし、その中でチームが『いけるぞ』と思うようなことをしなければならない。起点になるなどいろいろあったけれど、結局は点が取れていない。フォワードがチームを助けるには、ゴールを奪うしかない。そこを突き詰めていきたい」

 試合後のミックスゾーンで発した言葉の端々には、悔しさがにじんでいた。

 岡崎は、ブラジルワールドカップでの戦いを強く反省している選手のひとりだ。

「これまでの4年間は、どちらかと言うと、どんなサッカーをするかを大事にしがちだった。でも、これからはそうじゃなくて、勝つことに対してもっと貪欲にならないといけないと思っている」

 相手が強豪だろうと、どこだろうと、勝つためにはどうすればいいか――。考え抜いて辿り着いたのが、「これまでと逆のことを追求してみる」ことだった。

「これまでやってきたことを捨てるわけではないけれど、一度、逆のことを追求してみないといけないと自分は思っているんです。今までやってきたことを頭に入れつつ、ある程度引いて守ってもいいから、勝ちを取りに行く。そういうことを追求していくべきなんじゃないかって自分は思っています」

 スタイルにこだわるのではなく、相手によって戦い方を変え、相手の嫌なところを突いていく。粘り強く守ったり、我慢強く戦ったりしながら、数少ないチャンスをモノにして接戦を制していく――。それは、アギーレ監督が思い描く戦い方でもある。

 そんな岡崎にとって、数少ないチャンスをモノにできず、粘り強くも守れず失点を重ねたブラジル戦は、悔しさがつのるものだったようだ。相手を封じ込めるようなサッカーをしなければならないのに、前掛かりになり、ショートパスで引っ掛けられたり、不用意に手数を掛けたところで奪われ、カウンターのピンチを招いた。岡崎はそれを、「以前のようなサッカーになっている」と言った。

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