2014.10.11

日本辛勝。得点力不足はアタッカーのせいではない

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • 藤田真郷●写真 photo by Fujita Masato

「結果が内容を表していない試合」

 アギーレは試合後、そう語った。一方、ジャマイカのシェーファー監督は「チャンスの数で日本は上回ったが、これは我々にとって大きな問題ではない」と語った。彼は試合後、ロッカールームで選手たちに「おめでとう」とまで言ったそうだ。

 この1-0という結果をどう見るか。日本にとってはホーム戦。お互いのベストメンバーの度合いを比較すれば、日本が3-0で勝利してもおかしくない試合だ。実際、もう少し運に恵まれれば、そのような結果に終わっていたかもしれない。だが日本は、少なくとも格上という立場に相応しいプレイができていなかった。

この日は中盤の左でプレイした香川真司 何といってもプレイに余裕が見られなかった。一生懸命プレイしていた。真剣にボールを追いかけていた。勤勉、忠実、真面目。まさに日本人らしいプレイで、ジャマイカ相手に試合を優勢に進めたことは事実だった。しかし、一本調子だった。同じリズムで抑揚なく90分間戦ってしまった。

「ボールを奪ったらできるだけ早く攻める」

 アギーレはそう指示を与えたと言うが、日本の選手は、その「早く」を、急ぐことと勘違いしてしまったような、慌ただしいプレイに終始した。物事を落ち着いて考えることができない集団。相手の裏をかけない集団。試合の流れが読めない集団と化していた。チームとして頭脳的では全くなかった。