2014.09.30

2連覇まであと1勝。復活したなでしこの得点源

  • 早草紀子●取材・文・写真 text &photo by Hayakusa Noriko

9月特集 アジア大会2014の発見!(20)

 アジア大会2連覇を目指すなでしこジャパンは、今年5月のAFCアジアカップで4-0と勝利しているベトナムとの準決勝に臨んだ。

 決勝まで、同格のチームとの対戦がない日本にとって、この準決勝は、勝利はもとより、内容にもこだわらなければならない試合だった。以前からベトナムの組織的な守備力に、手こずってきた日本。今大会のベトナムは中盤のプレス強化に加え、徹底したショートカウンターでさらに手ごわい相手となっていた。

川澄奈穂美をもっと生かすことでセットプレイ以外からの得点に期待できる 雨のコンディションと、立ち上がりから動きのいいベトナムに、なかなかボールを落ち着かせることができない。それでも、左サイドバックに入った有吉佐織(日テレ・ベレーザ)の再三のビルドアップで、得点のチャンスを作り出す。17分には宮間あや(湯郷ベル)からのパスを受けた髙瀬愛実(INAC神戸)が振り向き様にシュートを放つも立ちはだかったのは、抜群の反応を見せたGKのダン・チ・キウ・トリン。この試合、29本もの日本のシュートを浴びながら幾度となくファインセーブを見せることになる。

 ベトナムの守備網を破ったのは24分。一度はクリアされたコーナーキックに、立て直した宮間が反応してクロスを上げたがGKがクリア。そのこぼれ球を「たまたまそこにいた」という阪口夢穂(日テレ・ベレーザ)が叩き込んで先制。阪口はこれで、ボランチながら今大会5ゴール目。

 しかし、ここからはなかなかラストパスからフィニッシュへの流れが生まれない。それでも焦らず、ボールを回しながら立て直す日本。追加点が生まれたのは後半8分のこと。宮間の左コーナーキックからのボールはDFにかすってポールを直撃、跳ね返りをDF北原佳奈(アルビレックス新潟)がつないで、DF長船加奈(ベガルタ仙台)が頭で決めた。

 ダメ押しの3点目は29分、宮間のショートコーナーからのクロスに菅澤優衣香(ジェフ)が合わせた。直前にゴール前の1対1のシュートを外していただけに、うれしいゴールに思わずガッツポーズ。ほとんど危険な時間を迎えることなく、3ゴール無失点で、日本が決勝に名乗りをあげた。