2014.09.22

リオ五輪、ロシアW杯につなげたい
手倉森ジャパンの攻撃スタイル

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki photo by Getty Images

9月特集 アジア大会2014の発見!(6)
 アジア大会の男子サッカーで日本がネパールに4-0で勝利し、決勝トーナメント進出を決めた。大会連覇を狙うU-21日本代表が、まずは第一関門を突破したことになる。

 グループリーグ最後のネパール戦は快勝だった。

 守備を固めるネパールに対し、33分にMF野津田岳人がゴール正面から強烈なミドルシュートを叩きこんで先制すると、後半にも3点を追加。相手のカウンターを受けることもほとんどなく、危なげない試合ぶりでネパールを退けた。

 手倉森誠監督は「決勝トーナメントに進めたことにホッとしている」と言い、まずは安堵の表情を見せてから、この試合の収穫について次のように語っている。

「たくさん点を取ることより、ゼロ(無失点)を心掛けた。4点目が入って大味なゲームになりそうだったが、チームとして機能させることを意識させた。それがチームのレベルを上げるために大事だった」

グループリーグ2勝1敗で決勝トーナメント進出を決めたU-21日本代表 この試合で指揮官が高く評価したのは、「ほとんどシュートを打たせずに終わった」こと(ネパールのシュートはセットプレイからの1本のみ)。日本はチーム全体で忠実に攻から守への切り替えを行ない、相手に攻撃らしい攻撃を許さなかった。

 先制後には、20分ほど追加点を奪えない時間が続いた。それでも手倉森監督は「2点目を取らないと落ち着かないという展開ではなかった。焦れず、慌てず、戦えた」と選手たちを称え、「そこはメンタリティの成長」だと振り返った。

 とはいえ、人数をかけて守備に徹するネパールから、4ゴールを奪ったことは同様に評価されていい。野津田のミドルシュートで先制した後は、いずれも鮮やかなコンビネーションから3点を追加した。

 今大会に出場しているU-21代表の攻撃の特徴は、「縦への意識」を持ったうえで、日本が得意とするパスワークを発揮できていることにある。

 たとえば、先のブラジル・ワールドカップに出場した日本代表に象徴されるように、パスを得意とするチームというのは得てして引いて守りを固める相手に対して横パスばかりが増え、ゴールへ向かえなくなるケースが多い。これでは守備を固める相手の思うつぼである。