2014.06.26

ザッケローニの言う「インテンシティ」とは何だったのか

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by JMPA

小宮良之のブラジル蹴球紀行(9)

 6月24日、クイアバ。日本人らしいサッカー、とはなんなのだろうか。

 アルベルト・ザッケローニ監督が率いる代表は過去4年間近く、一つの理想の下に戦ってきた。

「日本人の特長はスピード、テクニック、そして組織力。できるだけ敵陣でボールを回し、退いて守るのではなくて、攻め勝つ」

 それはおそらく正しい見識なのだろう。今回の日本代表は、まさにその見地に立ってチーム作りがされていた。攻撃的コンビネーションには刮目(かつもく)すべきものがあった。

 しかし結果的に、それ以外の特長がある選手の招集は見送られ、一つのスタイルだけが正しいとされた。はたして、それは適切だったのか。

ゴール近くになると厳しさを増したコロンビアの守備 これは現場で取材している人間の感覚だが、ブラジルW杯で繰り広げられているプレイは過酷である。

 ボールを巡る攻防は90分間を通じて激しく、まずはそのファイトで上回れなければ話にならない。例えばくさびに対する後ろからのチャージは一切の遠慮がなく、反則まがいのフィジカルコンタクトがある。例えばセットプレイではファーポストでマークをはねのけ、単純に高く飛び豪快にボールを叩いてゴールを狙ってくる。国を背負った選手は必死で、捨て身。敵ゴールに近づくごとに、高いプレイ強度が求められる。