2014.03.08

【なでしこ】デンマーク戦で4年ぶりゴール。
岩渕真奈の覚醒の予感

  • 早草紀子●文・写真 text&photo by Hayakusa Noriko

 アルガルベカップ第2戦は、初戦のアメリカとのドローから中一日で行なわれ、日本はデンマークに1-0で辛勝した。

代表として4年ぶりのゴールを決めた岩渕真奈 アメリカ戦から8人を入れ替えて臨んだ日本だったが、昨日までの練習とは異なるメンバーで、ほぼぶっつけ本番状態。相手同様、自分たちの中でもお互いを探り合いながらの試合進行となった。

 フィジカルでは日本の上を行くデンマーク。真正面から組み合ってしまえばボールを奪われるリスクが高くなるが、スピードを殺さず対峙した際には、突破の確率は一気に上がる。しかし、動き出しの鈍さと連携の固さからなかなかスピードに乗れない日本は、フィニッシュまで自分たちのリズムを貫けない時間帯が続いた。

 攻撃面でポイントのひとつとなったのは両サイドハーフだ。右に中島依美、左に木龍七瀬が入ったが、思うように切り込んでいけない。特に前半の右サイドに関しては、サイドバックの有吉佐織を含めて、ビルドアップはほとんど生まれず、すっかり詰まってしまった。左サイドはボランチの宇津木瑠美、木龍と左利きが揃ったこともあり、数回チャンスを作り出しはしたものの、こちらも決定的な場面にまでは至らず。全体を見ても、起点から3手まではつなげても、4手、5手でスピードダウンし、相手に寄せられて奪われることの繰り返し。

 ボールを動かしながらの展開であっても、スイッチ後の2手目からのスピードは失いたくない。実力から見ても、状況を冷静に見極められれば、デンマークの守備陣をかわすことは十分にできたはずだ。入れ替わりの激しいサブメンバーの中で、この部分を高めていかなければスタメン入りは狙えない。

 それでも、徐々に互いを生かす時間が増えてきた前半終了間際、ボールを持った中島がチラリと前線の様子をうかがう。右サイド前方で宮間がフリーでボールを呼んでいるが、中島はよりニアに動き出そうとしていた岩渕真奈をチョイス。このボールを得意のドリブルで持ち込んだ岩渕は一気にDFを置き去りにすると、鋭い振り抜きでゴールネットを揺らした。実に4年ぶりとなる岩渕の代表ゴールは、日本を勝利に導く決勝ゴールとなった。