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2013年総括。自己矛盾のザッケローニに未来はあるのか? (3ページ目)

  • スポルティーバ●構成 text by Sportiva photo by AFLO

――選手のコンディション問題も、2013年はよく話題となりました。

飯尾 ザックはよく、「日本の選手はコンディションがいいとき、良い試合をする」とか言いますよね。

杉山 当たり前だよね(笑)。

飯尾 そう言っているのに、コンフェデではコンディションの悪い選手を起用し続けた。

杉山 最悪な起用だと思ったのが、コンフェデ直前のイラク戦(6月11日・W杯アジア最終予選)。主力選手を使ったせいで、中3日で長距離移動の末にブラジルと戦って、試合後には「コンディションが悪かった」って言うわけ。そりゃ当然でしょ。

飯尾 香川(真司)とか遠藤(保仁)とか、けっこうフルで使っていましたから。

浅田 ほぼワールドカップへの出場が決まっているのに、主力を使い続けるのは問題だよね。

飯尾 ザックは自己矛盾していると思うんですよ。「インテンシティ(※)が高いときに、チームの良いところが出る」と言っていますが、コンフェデの時のように、コンディションが悪くても試合に起用し続けたり、試合勘のない選手を出場させれば、ザックの望むインテンシティなんて高まるはずがない。言っていることと、やっていることが矛盾しているんじゃないかと。

(※)インテンシティ=ザッケローニが好んで使用する用語で、「強さ、強度」という意味。

杉山 だから、もっと早くに監督を交代させれば良かったのに……。オランダ戦とベルギー戦で結果を残したので、交代させるタイミングがなくなっちゃった(笑)。

――逆にザックジャパンの良かったところはありませんか?

杉山 そうねぇ、東アジアカップで豊田(陽平)と大迫(勇也)をツートップで起用したのは、個人的に好きだったなぁ。

浅田 そうそう、あれで大迫が1トップのひとつ下でも使えるのが分かった。

杉山 となると、トップ下の本田(圭佑)をもっと下げることができるので、細貝(萌)を入れる守備固めじゃなく、本田を下げる守備固めという選択肢も生まれるはずなんだよ。

飯尾 僕が選手交代で「おっ!」と思ったのは、今年じゃないんですけど、2012年11月のオマーン戦(W杯アジア最終予選)。試合後半に左サイドバックの長友(佑都)のポジションを上げて、さらにボランチの遠藤をトップ下にしたシーンですね。それが見事にハマったんです。あと、これも昨年ですけど、ブラジル戦で後半から本田と香川を前線に並べて起用したとき。

杉山 そういう本来のポジションを移動させる選手交代を、どんどんやってほしいよね。

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