オランダ戦、ベルギー戦出場19選手、識者たちの採点表 (2ページ目)
フレッシュなメンバーが軒並み活躍した――飯尾篤史
中2日という試合間隔だったため、ローテーションを採用したことが奏功し、フレッシュなメンバーが軒並み結果を出した。なかでも際立っていたのは、好パフォーマンスを見せたボランチの山口螢。遠藤保仁と長谷部誠、いずれのバックアップも務められるという点で(もちろんポジショ取りも視野に)チームにとっても大きな収穫となった。1トップの大迫勇也と柿谷曜一朗も活躍。本大会直前まで、ふたりの争いになりそうだ。また、チームが攻撃的なスタイルを貫くためには、GK西川周作のバックパスの処理能力、ビルドアップ力が改めて必要だと感じた。オランダ戦の後半やベルギー戦は、2011年8月の韓国戦(3-0)と並び、このチームのベストマッチとなったが、一方で、選手たちも言っているように、オランダもベルギーもこれが本当の実力でないのは明らか。冷静な分析が必要だろう。
GK
西川周作 6
オランダ戦の2失点は致し方なし。それ以上に足技が光った。バックパスをクリアするかつなぐかは大違い
川島永嗣 5
ベルギー戦の失点場面は、試合序盤で、DF吉田もフォローしていたので飛び出す必要はなかった。キックミスも目についた
DF
長友佑都 5.5
果敢な攻撃参加でオランダ戦前半にチャンス演出。ロッベンとの1対1は不完全燃焼か
吉田麻也 5.5
所属クラブでの出場機会はないものの、今回の2戦では試合勘の衰えを感じさせなかった
今野泰幸 5.5
オランダ戦では競り合いで分の悪さを感じさせたが、ボールの持ち出しは相変わらず巧み
内田篤人 5
バックパスミスは痛恨。だが、後半は立ち直り、攻撃参加から本田のゴールに絡む
酒井高徳 4.5
ベルギー戦の先制点は大チョンボ。切り替えて立ち直ったのは評価したい
酒井宏樹 6
ひと山越えてから落ちる柿谷へのクロスは真骨頂。高さでも互角に渡り合っていた
森重真人 5.5
ベルギー戦の終盤にはかわされてピンチを招いたが、ときおり見せたくさびのパスで持ち味を発揮した
MF
長谷部誠 6
パスミスがやや多かったが、大迫や岡崎のゴールを演出し、決定的な仕事をした
山口 螢 6
今回の欧州遠征における最大の発見。バランスを取り、ボールを狩り、飛び出すなどボランチとして多才
遠藤保仁 7
いずれの試合も後半から登場し、攻撃のクオリティーを上げた。前線に飛び出し、ゴールもアシスト
細貝 萌 ―
終盤にボランチに投入されて果敢にボールを狩った。長い時間見てみたかった選手のひとり
清武弘嗣 5.5
サポートが的確で、気の利くプレイを連発したが、大仕事は巡ってこなかった
本田圭佑 7
素晴らしい決定力。右、左、頭とどこからでもゴールを奪えるのも強み
岡崎慎司 6.5
オランダ戦では前後半通じて攻守で右サイドを制圧。ベルギー戦のシュートも見事
香川真司 6
オランダ戦は流れを変える大活躍も、ベルギー戦はミスが目立ち、やや空回り気味だった
FW
大迫勇也 6.5
正確なダイレクトシュートと落としで魅せた。このレベルでもポストもこなせれば定位置確保も
柿谷曜一朗 5.5
オランダ戦で決定機を逸するもベルギー戦の同点弾で挽回。だが、本人の表情は冴えない
監督
ザッケローニ 6.5
メンバーを入れ替えたうえ、ベルギー戦終盤の逃げ切りカードと布陣変更も理に適っていた
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