ウルグアイ戦の注目は豊田。ポジション別ザッケローニの優先順位とは? (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by Fujita Masato

 豊田、柿谷、工藤。4-2-3-1の「3-1」に、新顔が3人加わったことで、誰がどのポジションで出場するか見えにくくなっている。

「3-1」の中で、W杯の最終メンバーに選ばれる選手は多くても7人。代表監督が一番頭を悩ますのは、この7人を絞り込むことにある。これから本番までの10ヵ月。ザッケローニがどんな選択をするのか。

 守備的MFは細貝が外れ、2人の新顔(青山、山口)が加わった。遠藤、長谷部でほぼ通してきたポジションである。しかし先のコンフェデ杯では、このコンビは2試合しか持たなかった。3試合目のメキシコ戦で、長谷部が累積警告のため出場停止に処されたからだ。

 守備的MFとセンターバックの各2人が、このような大会で「無傷」で終わることは簡単ではない。W杯本大会で3試合以上戦おうと思えば、いつでも使える3人目、4人目の選手を持ち駒として準備しておく必要がある。

 コンフェデ杯3戦目、対メキシコ戦で、長谷部の代わりに出場した細貝のプレイは、そうした意味でいささか頼りなかった。

 細貝の自慢は守備力だ。攻撃30、守備70。とりわけボールの奪取能力に長けている。攻撃60、守備40の遠藤、攻撃50、守備50の長谷部とはタイプが違う。いわゆる守備固めとして送り込みたくなる選手だ。それが例のメキシコ戦では頭から出るハメになった。

 ザッケローニが可能性を他の選手に求めたくなった理由は、理解できた。彼のボール操作術に不満を感じたのだろう。細貝と似たタイプで、ボール操作術にも優れた選手。山口はその候補として浮上した。

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