ウルグアイ戦の注目は豊田。ポジション別ザッケローニの優先順位とは? (2ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by Fujita Masato

 逆にコンフェデ杯組から外れた選手は、栗原、酒井宏、細貝、中村憲、乾、前田、ハーフナー・マイク。

 この中で最も大きな波紋を呼んだのは、これまでスタメンを飾ることが多かった前田の落選だ。とはいえ、前田が所属するジュビロ磐田の成績は現在17位で、前田の得点もわずか4。年齢も31歳である。見直しを迫られる一番の対象になるのは当然だ。

 東アジア杯でザッケローニから高い評価を得た豊田が、今回、その代わりに選ばれた。

 FWではもう一人、ハーフナー・マイクも故障で招集されなかった。彼のこれまでの立ち位置は前田のサブ。交代で投入されることがほとんどだった。

 しかし、豊田には(前田+ハーフナー)÷2というべき特徴がある。

 豊田が1人二役をこなせれば、そのプライオリティはグッと上がる。メンバーのやりくりは楽になる。チーム構成の選択肢はより広がる。

 注目は来たるウルグアイ戦で、ザッケローニが豊田をどれほどの時間、ピッチに立たせるか、だ。頭からスタメンで使わないと議論の叩き台にならない。前田、ハーフナーとの比較はできない。ザッケローニへの評価は、豊田の出場時間に比例して決まるといってもいいくらいだ。

 ウルグアイ戦で最も注目すべきキープレイヤーは豊田。もちろん柿谷も注目すべき選手なのだけれど、こちらはどこで出場するかが問題になる。1トップならば豊田とかぶる。スタメン出場すれば、豊田の出場時間が減る。1トップ下には本田がいる。4-2-3-1の3の左には香川がいる。

 となると、3の右、岡崎のポジションに入ると考えるのが自然だ。ただしこのポジションには今回、工藤も選ばれている。岡崎、清武、乾、もっといえば柿谷より、工藤は4-2-3-1の3の右に適性がありそうな選手だ。

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