2013.08.05

栗原勇蔵「東アジアカップ組の実力は、海外組と比べても遜色ない」

  • 佐藤 俊●文 text by Sato Shun
  • スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

ブラジルW杯まで310日
『ザックジャパンの完成度』
連載◆第20回:栗原勇蔵

 東アジアカップを優勝で終えた日本代表。新しく選出された顔触れが多い中、最終ラインのまとめ役として期待されたのが、既存メンバーの栗原勇蔵だった。年長者であり、ザッケローニ監督の戦術を十分理解している彼が、新メンバーをフォローしながら、DFラインをどう統率していくのか、注目された。

東アジアカップ優勝に貢献した栗原勇蔵。
 しかし初戦の中国戦は、3失点を喫して引き分けた。続くオ-ストラリア戦も、結果は3-2で勝利したものの、2-0から一度は追いつかれるという苦しい展開で、守備には不満の残る内容だった。これは、DF陣だけの問題だったのだろうか。栗原は語る。

「中国戦は、自分のミス(ペナルティエリア内で相手選手を倒してPKを与える)もあって、先制されてしまった。しかもその後、3-1とリードしたにもかかわらず、最終的に追いつかれてしまった。失点は、個人のミスと組織のミス。守備に関しては、すごく責任を感じました。

 オーストラリア戦は最初、ベンチから見ていた(後半81分から途中出場)。最終的には勝ったけど、2-0から2-2に追いつかれて、(守備に対する)印象は決してよくなかったですね。問題だったのは、点を取ってリードしてからの戦い方。落ち着いた試合運びができなかった。(その理由の)ひとつは、”急造チーム”だからだと思います。新メンバーがほとんどで、組織的な守備を実践するのは、なかなか難しいですよ。それに、あれだけチャンスがあれば、みんな、『点を取ってアピールしたい』と思うじゃないですか。監督も言っているように、(今大会は)個人個人のアピールの場だと誰もが思っていますからね。それで(チーム全体の意識が)前へ、前へ、といってしまった。

 あと、この大会の目的が今ひとつはっきりしていなかったことも、リードしてからバタバタしてしまった要因です。(個々の)アピールを優先するのか、(チームとして)優勝を狙うのか、その辺の意思統一ができていなかった。だから、最初の2試合は大味な試合展開になってしまったんだと思います」