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ハーフナー・マイク「今の日本代表は無限の可能性を秘めている」 (3ページ目)

  • 佐藤 俊●文 text by Sato Shun
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 途中出場や途中交代が多かった前半戦に比べて、後半戦は16試合中11試合で先発フル出場を果たした。そして、アヤックス戦後の14試合で9得点を挙げた。まさにアヤックス戦をきっかけにして、ハーフナーは監督からの信頼も勝ち得て、完全に主力の座をモノにしたのだ。

 オランダで確固たる地位を築き、自信を持って臨んだブルガリア戦。しかし、思うようなプレイができなかった。いろんなことを吸収して、FWとして成長したはずなのに......。そんな不甲斐なさと悔しさが、試合後の表情から見てとれた。

「代表ではセンターFWなので、やっぱり点が求められている。後半は結構いい形があったにもかかわらず、自分も含めて決めきれなかった。それは、ゴ-ルを決めるべき人間の(シュートの)精度の問題。チャンスが少ない中でも、自分ら点を取るべき人間がしっかりとゴールを決めれば、チームのムードも良くなるし、勢いもつく。だから、(ゴールを)決めないと......」

 ハーフナーの持ち味は、高さである。ところが、ブルガリア戦の後半は、2列目に香川真司、乾貴士、清武弘嗣らスピ-ドと技術のある選手が並んだ。サイドからの攻撃でハーフナーの高さを生かすのか、それとも2列目のテクニックを生かすのか。どちらも日本が得意とする攻撃の形だが、試合では2列目のドリブルとスピーディーなパス交換に偏っていた。それが、多くのチャンスを生み出せなかった要因のひとつだろう。

「ザッケローニ監督によく言われているのは、前線でしっかり体を張って、なおかつ、裏に抜ける動きをしろ、ということ。点を取ることがいちばんの仕事だと思っていますが、やはりチームが追い込まれているときは、前で(ボールが)キープできて、(周囲の選手が)安心して預けられるような選手にならないといけない。それを含めて、個人的に、もっとうまくならないとダメですね。

 FWにとって重要なプレイは、正確なトラップや、ボールが入ってきたときのファーストタッチ。それに、味方のスペースを作る動きや、セットプレイでの相手との駆け引きも大事。それらの精度を上げていけば、個人的にもよりレベルアップできるし、チームの攻撃力も確実に増すと思う。そうなれば、代表でももっと信頼を得られるだろうし、最初から試合に出られるようになると思うんです」

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