【日本代表】ヨルダン戦。「憲剛バージョン」という新たな武器は通じるか (3ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by Sawada Jinten/AFLO

「今、(レギュラーとして)出ているのが長友くんだから比較されるけど、自分のいいところは自分にしかない。それを試合で出して、オレはオレっていうふうにみんなに見てもらいたい。カナダ戦に出てみて、あらためてそう感じた」

 本田、あるいは長友に代わってピッチに立つという意味においては、たしかに代役ではある。しかし、ピッチ上における彼らは、本田や長友のコピーではない。中村は中村ならではのトップ下として、酒井は酒井ならではの左サイドバックとして、日本代表に力を与えようとしている。

 中村は決して諦観ではなく、あくまで前向きに語る。

「違うサッカーというわけじゃないけど、(自分にしろ、香川にしろ)トップ下に入る選手の性質に合わせたサッカーを、みんなですればいいだけだと思う」

 勝てばワールドカップ出場が決まる一戦で、日本代表に今後のオプションとなりうる「新たな武器」を加えることができるなら、これはもう言うことなしである。

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