【なでしこ】岩清水梓が語る心境の変化。「メダリストって呼ばれて焦りました」

  • 早草紀子●取材・文 text by Hayakusa Noriko photo by Hayakusa Noriko

なでしこジャパンでも、ベレーザでも守備の要として欠かせない存在の岩清水なでしこジャパンでも、ベレーザでも守備の要として欠かせない存在の岩清水 ロンドン五輪で史上初となる銀メダルを獲得したなでしこジャパン。その快挙を果たしたチームのディフェンスリーダーとして活躍した岩清水が、昨シーズンを振り返り、新たに迎える今季について抱負を語った。


■尊敬する先輩から継承してきた守備の伝統

 守備の要として、最終ラインを統率するまでに成長した岩清水が、初めて五輪という大舞台を経験したのは2008年の北京大会だった。

 当時、なでしこ入りしてから間もなかった岩清水の隣には、今でも尊敬してやまない池田浩美(旧姓・磯崎)というセンターバックがいた。キャプテンでもあり、後方から的確な指示を出す池田の姿は岩清水の目標だった。そして北京五輪後、池田は引退。岩清水が池田の役割を継承することになった。

「ラインコントロールについては、本当に磯さん(池田)に一から教わって、継承したもの。北京オリンピックの頃は今よりもっと細かくやっていて、あのときの経験が今も活きている。そこをベースに培ってきた判断力は、この4年間で成長できたところだと思います」

 池田の背中を負いながら必死に走っていた北京オリンピックでの自分を"がむしゃら"と表現していた岩清水。ではロンドン五輪の自分については、どう表現するのだろうか。

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