【日本代表】福田×名波が提唱する
「ザックジャパン、残り1年半の強化策」

  • 小室 功●取材・文 text by Komuro Isao
  • 益田佑一●撮影 photo by Masuda Yuihci

ザッケローニ監督がW杯本番までにどんなチームを作っていくのか注目される。photo by Fujita Masatoザッケローニ監督がW杯本番までにどんなチームを作っていくのか注目される。photo by Fujita Masato福田正博×名波浩が分析する
史上最強・ザックジャパンの真価(4)

ブラジルW杯まで1年半。ザックジャパンにとって、残された時間は決して多くはない。どこにポイントを絞り、どのように強化していくべきか。今年の6月、ブラジルで開催されるコンフェデレーションズカップも踏まえて、福田正博氏と名波浩氏が検証する――。

――まず気がかりなのは、現在32歳の遠藤保仁選手、31歳の前田遼一選手といった主力の高齢化。急激な衰えも考慮して、彼らに代わる人材を育てていかなくていいのでしょうか。

名波 そこはね、よく聞かれるけれど、彼らのバックアップを準備しておくとか、そういう発想ではなく、遠藤や前田がいなかったらいないなりにやるしかない。今いる選手の持ち味を生かしたやり方にすればいいだけの話。まあでも、ふたりともブラジルW杯まで十分やれると思うよ。そこは心配しなくていい。

福田 本田(圭佑)や香川(真司)にしてもそうだけど、代えの利かない選手の代役を務められるような選手がいたら、すでに試合に出ていないとおかしいし(笑)。1年半で育てるとか、そういう話じゃない。

名波「代えの利かない選手の後継者は誰か?」ではなく、今いる選手の組み合わせだとか、ポジションの変更だとか、そういう関係性を高めることで、チーム力の底上げをしていくほうが現実的でしょうね。

福田 例えば、ボランチだったら(中村)憲剛がいる。今はトップ下の本田の控えという位置づけだけど、遠藤の代わりに長谷部(誠)と組んでも遜色ない。

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