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【なでしこジャパン】アメリカに屈するも、「胸を張って帰りたい」(宮間) (3ページ目)

  • 栗原正夫●文 photo by Kurihara Masao
  • photo by Hayakusa Noriko/JMPA

 82分には、最終ラインで相手ボールをカットした岩渕がそのままドリブルで持ち込み、GKと1対1の場面を迎えたが、シュートはコースが甘く、この日好セーブが目立った名手ソロに阻まれ、万事休した。

 ロスタイムの2分はあまりに短すぎたが、アメリカが時間稼ぎなどをすることなく、最後までクリーンに戦ったことも印象的だった。

 試合直後には泣き崩れた宮間だったが、取材エリアに姿を見せると、静かにこう話した。

「いままでのアメリカ戦のなかでは、試合自体はいちばんコントロールできたと思うので、あとは決めるところだったり、失点のところの差だった。勝ちたかったという本音はありますけど、胸を張って帰りたいと思います」

――涙の意味は?
「試合に負けたら悔しいと思います」

――銀メダルの意味は?
「わかりません。自分たちができることはすべてやったので、みんなで取った銀メダルだと思います」

 結果は1-2の敗戦。悲願の金メダルには一歩、届かなかった。それでも、負けてなお称賛したいほど、その内容、戦いぶりはすばらしかった。なでしこは鮮やかに咲き、散り際も美しかった。

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