【プロ野球】「打率3割、30本塁打」に騙されるな 元編成担当者が明かす「当たり助っ人」を見抜く3つの条件 (4ページ目)
【変わる必要はない、適応してくれ】
── 外国人選手ならではの、成否を握るポイントはありますか。
宮田 これはあくまで私自身の経験から感じてきたことですが、私が担当した選手のなかでは、先発投手はアメリカ出身の選手に成功例が多かった印象があります。先発として日本の野球にアジャストする能力や、投球の引き出しが多い選手がいました。
また、私が実際に接してきた選手に限って言えば、ベネズエラ出身の選手には状況を考えながらプレーするタイプが多く、ドミニカ共和国出身の選手には身体能力を前面に出すタイプが多かった印象があります。もちろん、これは国籍によってひと括りにできるものではなく、あくまで私が接してきた選手のなかでの話です。
── 一方で、能力は十分にあっても、日本の環境に馴染めず力を発揮できないケースもあったのでしょうか。
宮田 これは外国人選手全般にアドバイスしていたことですが、「チェンジする必要はない。ただ、アジャストはしてくれ」と。契約前のメディカルチェックの段階で、必ずこの話をしていました。ただ、アメリカでは生活面で大きな問題のなかった選手でも、日本に来て初めて、言葉も文化も違う環境で暮らすことになる。そのストレスが、プレーに影響を与えることはあります。
── とくにメジャーで実績を残した選手ともなれば、プライドが邪魔をすることもありそうです。
宮田 以前、ある白人選手が「マクドナルドなのに、なんで英語が通じないんだ。『セット』じゃなくて『コンボ』だろ」といった文句を言っているのを、間近で見たことがあります。一方で、ラテン系の選手は、日本の環境に積極的に馴染もうとする選手も多い印象があります。彼らは大なり小なり、アメリカでマイノリティとして異なる文化や言語のなかでプレーしてきた経験が、異国での適応に生きているのかもしれません。
【お願いして、来てもらうのはやめよう】
── 外国人選手の日本球界に対する捉え方も、以前とは変わってきたのでしょうか。
宮田 巨人に在籍したマイルズ・マイコラスのように、日本で成功し、メジャーに復帰した好例もあります。本来、マイコラスは来日せずにそのままアメリカに残っていれば、メジャーとマイナーを行き来するような立場だったかもしれない。それなら、一度日本で活躍して自分の価値を高め、アメリカに戻って大型契約を狙う。腰掛けではなく、「日本で自分の価値を上げて帰る」という考えを持つ選手が出てきたわけですね。マイコラスはまだ若かったし、あれは新しいトレンドだと思いました。「今後、このルートはありだな」と、あの時期はすごく感じましたね。
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